血友病の治療

監修:聖マリアンナ医科大学小児科学 名誉教授 瀧 正志 先生

出血時の治療

血友病の治療は、患者さんに欠乏している凝固因子を補充して、出血症状を抑えることが中心となります。そのためには、患者さんに欠乏している、第VIII因子製剤や、第IX因子製剤を注射します。
出血症状が出たら、できるだけ早く「出血時補充療法」を行います。できれば出血が始まってから2時間以内に凝固因子製剤の補充を行うことが重要です。
患者さんは、いつ関節内出血が始まったか分かることが多いため、始まったと感じたら治療を開始します。組織が障害される前に止血することも可能となるうえ、結果として凝固因子製剤が少なくて済むことや、患者さんの早期の回復も期待できます。

出血治療の基本原則として、

  • 1できる限り出血の早期に凝固因子製剤の補充療法を行う
  • 2患部(出血部位)の安静(Rest)、冷却(Ice)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)を行う
    ※詳しくはこちらをご覧ください。

出血早期の補充療法を行うためには、家庭療法(在宅自己注射療法)を行うことが大切です。

出血を予防する治療法

非出血時に定期的に凝固因子製剤を補充する「定期補充療法」などで出血予防を行う治療法が先進国では近年主たる治療法になっています。詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

※一部を除き、数字、組織名、所属、肩書等の情報は2024年10月時点の情報です。

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