適正な体重を維持するために知っておきたいこと

食事について

No.1

                            静岡県立総合病院 栄養管理室 芹澤 陽子 先生


近年は食生活の欧米化に伴い、高脂肪の食べ物が私たちの周りにたくさん出回るようになり、肥満や生活習慣病が問題となっています。食欲の欲するままに高脂肪、高カロリーの食べ物を食べすぎれば肥満につながります。更に、肥満しても骨の太さはほとんど変わりませんから、体重が骨や関節に余計な負担をかけます。それが、腰痛や関節痛の原因となり、やがて、血友病性関節症を引き起こすことにつながります。そのため、日頃から栄養バランスがとれた食事を規則正しくとるような習慣を、普段から心掛けていくことが大切です。
太るというのは、身体で使われるエネルギー量よりも入ってくるエネルギー量のほうが多いこと。そうすると、残った分が体脂肪になりたまってしまう状態のことを指します。肥満を解消するということは身体に蓄積した過剰な脂肪を減らしていくことなので、極端なダイエットで体重が急激に落ちたとしても、身体の筋肉や水分が一時的に減少しているのでは意味がありません。正しい食事療法と運動療法を組み合わせ、体脂肪を減少させていくことがことが重要です。
ダイエットの目的はあくまで健康的に体重を減らすことであることを忘れないように。早く減量したいと結果を焦ると極端なダイエットに走りやすく、健康を害することがあるので要注意です。そのために、食事療法の基本は、適正なエネルギー量の範囲内で、栄養バランスの良い食事をとることです。
それではダイエットを始めるために、まずは自分の「適正体重、適正エネルギー量」をチェックしてみましょう。


◆ 肥満の判定と標準体重

肥満かどうかは、身長と体重からBMI(Body Mass Index)を求め判定します。 

計算式は、

    BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) 
    標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

日本肥満学会が決めた判定基準では、統計的に最も病気にかかりにくいBMI22を標準とし、25以上を肥満と定めています。


◆ 適切なエネルギー摂取量

エネルギー摂取量は、年齢・性別・身体活動量・肥満度等を考慮し決定しますが、一般的には、標準体重を求め、身体活動量に合わせてエネルギー摂取の適量を出します。まずは、標準体重と活動量から必要なエネルギーを計算して、一日の適正なエネルギー量を知りましょう。 

計算式は、

        エネルギー摂取量(kcal)=標準体重(kg)×身体活動量(kcal)

活動別・標準体重1kg当りの一日に必要なエネルギーは、

        軽労作(デスクワークが主な人)・・・25~30kcal/kg
        普通の労作(立ち仕事が多い職業)・・・30~35 kcal/kg
        重い労作(力仕事が多い職業)・・・35~kcal/kg
 

◆ 正しいダイエットの基本

  1. エネルギーの摂りすぎを改めましょう
  2. 栄養のバランスが偏らないようにしましょう(毎食「主食・主菜・副菜」をそろえて)
  3. 1日3食規則正しく食べましょう
  4. 「ながら食い」はやめましょう
  5. 3食ほぼ同じ量を(夕食を食べすぎない)食べましょう
  6. よく噛んでゆっくり食べましょう
  7. 夜遅く食べないようにしましょう



JP/HG/1216/0006