家庭治療・自己注射に関する質問

Q7.

家庭治療がスランプで、何度か失敗したら
子供が親の注射を嫌がるようになってしまいました。どうしたらいいのでしょう。

A.

スランプは誰にでもあるものです。まして覚えたての親なら当然。でも、そこで中止してしまうと再開できなくなることもありますので、乗り切る工夫をしましょう。入 らない時の対処ですが、一旦は休憩します。その間にどうして注射が必要なのか、如何に楽しく遊べるか、痛いのは親にもよく分かっているが、一緒に乗り越え たいことなどを子どもと話しましょう。溶かした製剤はなるべく早く使いたいので、休憩といっても何時間も話し合うわけにはいきません。
それで入らなけれ ば、溶かした製剤を不潔にならないようにして持って病院に行き相談しましょう。それが定期投与など、緊急性のないものなら翌日に再トライしてもいいでしょ う。


さて、スランプ脱出法ですが、まず時間的 ・気持ち的に焦っている時は失敗しやすいもの。スランプの時ほど、忙しい朝・時間帯は避け、必要なら早起きしてでも時間に余裕を作りましょう。気持ちがゆったりしている方が成功率は上がります。腕を暖めたりして血管を拡張させたり、出血していないときに風呂上りにトライしたりするのも工夫のひとつです。

それでもうまく行かないようなら、病院で先生や看護師さんの見ている前で注射させてもらってはいかが?スタッフに見られている緊張感はありますが、失敗しても先生が何とかしてくれると思えば、親子共に安心します。成功すれば、それは自信にもなります。  

親の注射を嫌がる子はよく見かけます。ほとんどは失敗して痛い思いをしたことが原因です。嫌がることを叱っても効果はありません。注射が痛くて怖いことを分かってあげ、親も子どもの痛みや思いを共有するのが第一歩です。次に話し合うこと。注射に関する子ども用の絵本もあります。こうした物を使いながら、痛いけど必要なことなのだということを話してあげてください。意外に子どもは理解力があります。この時、子どもが気持ちを話し始めたら説得や指導を考えず、話をさえぎらないで聴くことがコツです。 

 また患者さんの話では「小さいうちは嫌だったけど、物につられてやっていた」との思い出を語る方は多く、ちょっとした親の譲歩も時には必要なことがわかります。なお、あまり高額な物を褒美として買い与えたり、いつも物を交換条件にしたりするのは好ましくありません。お子さんもやがて、分かってくるにしたがって嫌がることはなくなります。少々のことでは親子の信頼関係は崩れません。自信を持って進んでください。親であれば誰でもが苦労されるところなのです。




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