薬に関する質問

Q1.

製剤ってどれも一緒なの? どれも安全なの?

A.

難しい質問です。今の世の中、企業の言うことは信用できないという向きもあるでしょう。しかし、凝固因子製剤に限ってはHIV/AIDS問題があったため に神経質なぐらいに製造には注意が払われています(だから、安くならないとの話もありますが)。
以前に比べて格段に安全性は向上したことは確かですし、現 在も改良が加えられ、進歩しています。献血から作られた製剤は長い歴史と様々な問題をクリアして今日に至った経緯があり、いわば安定した製品と言えますし、日本国内で製造・供給されている安心 感があります。もうひとつは遺伝子組換え技術を使って作られた製剤で、人間の血液を原料とせず、工程の全てを工場内で行った物です。歴史は献血由来製剤に 比べれば浅いのですが、これまでのところ、大きな副作用や問題は起こっていません。その点ではどちらも同じと言えます。

強いて長短をあげれば、片方の長所は片方の短所といった形になります。つまり、供給に関しては海外事情に左右されず、使用実績の点からは献血由来製剤が優れています。一方、遺伝子組換え製品は仮に未知のウイルスなどが流行っても工場内で人の血と無関係に作られていれば安心ですし、技術的にも日進月歩で進歩している製剤ということになります。

その進歩についてちょっとお話すると、今までの遺伝子組換え製剤は製造工程で牛や人の血液から採ったアルブミンを、最終製品の段階で献血から作ったアルブミンを安定剤として添加していました。献血アルブミンは安全性が極めて高いのですが、念のために今の遺伝子組換え製剤は除去するように工夫されてきています。また、製造工程でも動物由来の蛋白を一切使用しない遺伝子組換え製剤も開発されてきています。

 ただ、人間のすることなので完璧はないかもしれません。その点で使用している製剤の種類を安直に換えるのはお勧めしません。万が一にも何か事故があった時、複数薬剤の使用経験があれば、それだけ危険を引き当ててしまう確率は倍加するからです。変更する際は担当医師とも相談して、よく考えてください。




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