その他

Q3.

母親の私や姉妹がキャリア(血友病の保因者)かどうかを
調べる検査ってありますか? 受けるべきでしょうか?

A.

家系の調査、因子活性を調べるやり方、遺伝子を検査するやり方などがあります。家系を調べて「①血友病の父親をもつ女性、②一卵性双生児でない2人以上の血友病患児をもつ母親、③1人の血友病患児をもち、母方家系に確実な血友病患者がいる母親」は確定保因者といって、検査するまでもなく保因者となります。このような女性は、保因者かどうかを知る意味で検査を受ける必要はないでしょう。


 一方、「①母方家系に血友病患者がいるが血友病患児を未だもたない女性、②1人の血友病患児をもつが、家系内には他に血友病患者がいない母親、③兄弟に血友病患児をもつ姉妹」は保因者の可能性がある推定保因者といい、検査を受けるとすればこれらの女性が対象となります。


 因子活性を調べる方法は、血友病Aであれば第Ⅷ因子とフォン・ヴィレブランド因子、血友病Bであれば第Ⅸ因子の量を採血をして調べます。この方法は手軽ですが,検査方法や採血のタイミングなどによって結果が影響を受けやすい短所があります。このため通常、少なくとも3回の検査を行いますが、それでも得られる結果は「かなり保因者らしい」とか、「そうではないらしい」と見当をつける程度となります。

 遺伝子を検査する方法も採血で行います。この方法はより確実な結果が得られますが,検査できる施設が日本に数か所しかなく,家族・親族の血友病患者の協力が得られないと,その確実さが低下する短所があります。

しかし,両方のやり方で保因者診断したとしても、得られた判定結果は絶対的ではなく,「限りなくそうだろう」と考えるのが妥当です。

 何のためにする検査なのでしょう。もちろん自分のことだから知っておきたいと思うのは自然なことですし、結婚前であるなら相手にも一応、言っておきたいかもしれません。検査を受ける意味はあると思います。しかし、検査を受けるかどうかは、結果によってもたらされるメリットとデメリットを十分に検討したうえでご自身が決めることです。強制する・されるものではありません。

    また、保因者診断と胎児診断(出生前診断)は全く異なるものです。

いずれにしても推定保因者の女性は、出産時に吸引分娩はしないなど、生まれるこどもに無理な負担がかからないように、保因者の可能性を産科の主治医に伝えておくことを忘れないでください。




JP/HG/0617/0004