ノボセブン®HIの「在宅での注射方法」

   

血友病の出血では、早期に出血治療を行うことが大切です。注射が遅れると、関節や筋肉へも悪影響が生じます。例えば、関節内出血では、出血したときにきちんとした止血治療を行わないでいると、出血しやすい関節(1) になってしまいます。

正しい注射の方法を習得し、速やかに出血への対処を行うように心がけてください。

  • 保管に関する注意
  • 注射に必要なもの
  • 溶解の手順
  • 注射の手順

家庭での治療(2)は、原則として軽度あるいは中等度の出血が対象です。
頭蓋内出血、消化管出血、外傷など重篤な出血は、在宅で速やかに注射したうえで、主治医に連絡して指示を受けましょう。

ノボセブン®HIの投与量・投与間隔については主治医の指示に従ってください。

   

ノボセブン®HIの投与量・投与間隔

活性型第VII因子製剤のノボセブン®HIは、遺伝子組換(いでんしくみかえ)技術を利用して作られた薬で、インヒビターを持つ患者さんの止血に使われます。第VIII因子、第IX因子が入っていません。

注射の量は患者さんの体重から計算します。
例えば、体重24kgの患者さんの場合、90µg/kgの注射を行いたいときには、24(kg)×0.09(mg)=2.16(mg)を注射します。

ノボセブン®HIIの注射は、初回投与量90µg/kgで注射を行う場合には、2回目以降の注射は60~120µg/kgで2~3時間おきにします。
ノボセブン®HIは血管の中に入ると、約3時間で半分くらいになるため、注射した後に症状がよくなっても最低半日は安静にしておく必要があります。

しっかり、出血を止めるためには、主治医の先生に指示された量と時間を守って注射してください。
なお、比較的軽い出血の止血には、通常1回から3回の注射が必要です。

初回投与量90µg/kgのかわりに、270µg/kgで1回投与をすることができます。これは、関節内出血において90µg/kgの3回投与の有効性が270µg/kgの1回投与と同様であるためです。

†ノボセブン®HI 270µg/kg単回投与は、血液凝固第VIII因子又は第IX因子に対するインヒビターを保有する先天性血友病の軽度から中等度の出血に対して承認されています。

   

1.出血しやすい関節
  


血液成分によって引き起こされた炎症の影響で、関節の滑膜が、ひだ状に増殖し、細かい血管が多く入り込んで簡単に出血しやすくなってしまいます。また、再出血を起こしやすくなり、出血の悪循環が生じます。

 

   

2.家庭治療
  


日本では、1983年より血友病患者さんが凝固因子製剤を家庭で注射することが許可されました(*1)。

家庭で凝固因子製剤を注射できる最大のメリットは、出血して短時間のうちに凝固因子製剤を注射できるので、早期に止血することが可能となり、例えば、関節出血では、出血の量を最小限にとどめることができます。出血して関節内にたまった血液は、関節に悪影響を与えるので、そのような状況下に長くおかれた関節は、出血しやすくなり、出血を繰り返すようになってしまいます。

また、家庭注射のメリットは通院の時間を省き、患者さんの負担を減らすことができますし、患者さんの学校行事への参加、仕事や旅行の活動範囲が広がるなど、よりQuality of Life(生活の質)の向上が期待できます。

*1:インヒビターを保有する患者さんでは、1999年より家庭での注射が許可されました。


JP/HG/1216/0006