スポーツ2

監修 産業医科大学小児科 酒井道生

スポーツやエクササイズで、筋肉を鍛え、バランス感覚をみがくことは、関節にかかる負担を軽くするなどの効果があり、関節内出血の予防につながると言われています。留意点をよく理解し、主治医と十分な相談をした上で、積極的にスポーツに参加しましょう。

そして、普段の生活においても心がけてほしいことですが、スポーツをする際には特に、「出血したら止血する」のではなく、「出血させない」ための配慮が大切です。

1.スポーツをする前に

  1.  どんなスポーツに参加するか
    関節への負担が少ない水泳などが推奨されていますが、関節症による制限がなければ、レスリングやボクシングといった格闘技系の種目以外は基本的には参加可能です。   
  2. スポーツを始める前の凝固因子製剤の投与
    血友病の重症度にもよりますが、安心してスポーツに参加できるように、出血予防目的の凝固因子製剤の投与は行ったほうが良いでしょう。但し、予防投与であるため、出血時よりは少ない投与量で十分です。この点に関しては、主治医とよく相談しておきましょう。
  3. 準備運動
    急な関節の曲げ伸ばしは出血の誘因になります。面倒がらずに、入念な準備運動をしましょう。
  4. 出血防止のための補助具
    足首に負担のかかる種目では、クッションのよくきいたくつやハイカットシューズ(足首の部分が高いくつ)を使用することや、接触の可能性がある種目ではプロテクターの装着などを検討してみましょう。
     
2.スポーツをした後に
  1. 忘れがちなことですが、スポーツの後のクーリング(=負担をかけた部分を冷やすこと)や整理運動は大切です。特に負担のかかった関節は念入りにクーリングしましょう。

ここで、参考までに、小学校、中学校、高校生の血友病患者さんが、課外活動などでどういったスポーツに参加しているかのデータをお示しします。なお、学校での体育の授業に積極的に参加するためにも、小学校入学前までにはきちんと家庭注射の手技を習っておきたいものです。

  血友病患者さんが体育以外で行っているスポーツ(課外活動など)

  小学生 中学生 高校生
卓球 3名 3名 2名
水泳 9名 2名 1名
バスケットボール 2名    
バドミントン 1名    
サッカー 1名    
軟式テニス   2名 2名
ジム     1名


                                       2002年産業医科大学調査結果より




JP/HG/0617/0004