どのような治療を行いますか?

■免疫抑制治療と止血治療を行います

●抗体が作られなくするための免疫抑制治療と、出血を止めるための止血治療を行います。


免疫抑制治療 ―副腎皮質ステロイド製剤などの免疫抑制剤を症状に応じて投与します。主に内服薬で用いられます。止血治療と平行して行われます。

一言メモ

免疫抑制治療の際の注意
● 免疫抑制治療中は感染症にかかりやすくなるため、
注意して治療を行う必要があります。 

    

止血治療 ―凝固因子製剤を静脈内に、注射します。凝固因子製剤には遺伝子工学を用いた製剤と血漿由来の製剤があります。


後天性血友病では出血がひどい場合も多くあるため、凝固因子製剤を使った止血治療が生命予後の維持に重要な役割を果たします。

後天性血友病になると、通常の止血を行う血液凝固因子(第 VIII(はち)因子や第 IX(きゅう)因子)は正常に働いていても、自己抗体がうまれることで止血のしくみを阻害します。そのため、第VIII因子や第 IX因子がなくても働く経路をつかって止血を行う「バイパス製剤」を使用します。

一言メモ

「血友病」は聞いたことがありますが、「後天性血友病」というのは違う病気でしょうか?
● 一般的にいう「血友病」は、多くは「先天性血友病」のことで、生まれつき、血液凝固因子の中で、第VIII(はち)因子、または第IX(きゅう)因子が不足している病気です。
治療には、患者さんの体で不足している凝固因子を注射により補充します。先天性血友病は遺伝性の病気で、大部分は男性が発症します。

    


■ずっと治療が必要な病気でしょうか? 

●免疫抑制治療は、体の中で自己抗体が作られないようにするために、継続して行います。抗体が残っているあいだは止血が難しい状態のため、日々の生活にも注意が必要です。

出血しやすくなるような活動や激しく体を使うような運動、重たいものを持ったりすることなどは避けて、転倒などにも気を付けて生活をしましょう。歯の治療や内視鏡検査などを行うことになった際は出血する可能性もありますので、主治医に相談してからの方がいいでしょう。

一言メモ

免疫抑制治療は、完全に中止できる患者さんの方が多くいらっしゃいます。これまでの調査で、半年以内に抗体が消えている患者さんが大多数いることがわかっています。

●止血治療は、出血の症状に応じて行われ、治療にかかる日数は数日~数週間にわたります。まれに数カ月にわたることもあります。

    


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